森の歌が聴こえる

町の幹線道路・県道16号線の西端に旭地区は位置しています。地域のシンボルのひとつとなっているのが町境にそびえる高丸山。標高約1439mに及ぶ高山にもかかわらず、登山初心者にも優しい山行ルートが地域の有志らを中心にした保護保全の活動によって整備されています。山頂は開けて居心地良く、連なる峰を一望にするパノラマを楽しめます。春色づく頃には、希少な樹花「アケボノツツジ」の淡いピンクの花が彩る光景にも出会えます。中腹にはブナの大木が茂り、木漏れ日が射す癒やしの森が広がっています。高丸山のすそ野から東の先に延びる里山には、茅葺古民家が遺る八重地集落があり、高丸山の伏流水に育まれた棚田が広がっています。ここでは森が語り、のどかな風景が懐かしいメロディーを奏で、生きものたちの歌がこだましています。それだから旭地区は、まことに居心地が良いのでしょう。